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営農情報

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水稲

2019.05.01更新

苗立枯病/もみ枯細菌病/防除対策


 今月は育苗中に発生する病害について記載します。

◎苗立枯病

 育苗中は、育苗シート等被覆資材内の高温多湿により、苗立枯病が発生しやすくなります。さらに、適正な温度管理や水管理がされないと、発病が助長されることがあります。
 苗立枯病の病菌は種類が多く、効果がある農薬も異なります。主に発生する苗立枯病菌の特徴を次に記載しますので、発病時の参考にしてください。
フザリウム菌
 地上部に白いカビが見られ、床土の断面をみると籾を中心に白色~淡紅色のカビがまん延します。さらに、地際部の葉鞘や根が褐変し、生育不良となって枯死します。

フザリウム菌による被害
籾のまわり等に白色~淡紅色のカビを生じる。

トリコデルマ菌
 地際部の葉鞘や不完全葉が褐変して根が短くなります。また、床土表面や籾に白色の菌糸塊が見られ、緑化期以降は青緑色の胞子塊ができます。

トリコデルマ菌による被害
地際部の籾のまわりに白~青緑色のカビが生じる。

リゾプス菌
 出芽時に箱全面が白いカビで厚く覆われ、やがて胞子ができると灰白色になります。被害のひどいときには、出芽前の立枯れ、出芽不良などをおこします。出芽しても苗の生育は悪く、黄緑色になり、根を見ると短く根数もかなり少なくなります。

リゾプス菌による被害
高温多湿等になるとカビが厚く覆う。

リゾクトニア菌
 被害は移植前に急に発生し、箱のほぼ中央部にしおれて黄化した苗が見られます。かきわけてみると下端や葉鞘が灰緑色になり、いわゆる“葉腐れ”症状となります。この部分には紋枯病のように菌糸がくもの巣状に絡み合っており、やがて白~淡褐色の菌核を生じます。

リゾクトニア菌による被害
葉鞘にクモの巣状に菌糸がからみあい、葉枯れ症状を示す。

ピシウム菌
 フザリウム菌の症状とよく似ていますが、地際部の褐変はやや淡く、また水浸状に腐敗し、急にしおれて枯死する点が異なります。また、“坪枯れ”症状を呈し、地際部にカビがみられないのが特徴です。移植前1週間頃に発生すると、苗がひどくしおれてしまいます。

ピシウム菌による被害
出芽が悪く、坪枯れ症状を示す。

◎もみ枯細菌病

 出芽後まもなく苗が細くわん曲して褐変枯死しますが、腐敗枯死しない苗は葉鞘のなかの新葉の伸びが悪く、ねじれながら出葉しやがて枯死します。生育の進んだ苗に感染すると、葉鞘は褐変し、次に出る新葉は白色~淡褐色になり、新葉を引っ張ると容易に抜け、その基部に褐色帯が見られます。

もみ枯細菌病による被害
出芽は細くわん曲して褐変、腐敗枯死がひどく、坪枯れ症状を示す。

◎防除対策

 苗立枯病は、温度管理等が不十分な場合に発生しやすくなります。前月号の育苗時の基本的な温度と管理を参考に適切な管理を行いましょう。
 使用農薬は、発生する病原菌の種類により異なります。表を参考に農薬を選定してください。
※病害の写真は、農文協「農業電子図書館」より
 なお、詳しく検索されたい方は、山陽基幹支店経済課および和気物流センターに設置しているタッチパネルをご利用ください。または、各支店営農指導員にご相談ください。